続編 第四話  <No.6>



最大零燃料重量は238トンとすでに述べたが,何故にこのような制限があるの であろうか,それは翼にある燃料タンクが空の場合は胴体部分の重量のみがあまりに 重くなると航空機全体の構造にきしみをあたえてしまう恐れがあるからで,逆にいうと 燃料を積んだ翼自体がバラストとしてのはたらきをしているのである.

とてつもなく長い滑走路があると仮定し,その空港が標高の低い土地にあり,滑走路表面 もドライで勾配もないとすると,離陸重量の制限は,その航空機が設計され製作された 時の性能の極限まで許容されると考えやすいが,実際の運航では上に述べたように 最大着陸重量や最大零燃料重量などにより制限されることのほうが多い.

No.5←BACK   NEXT→No.7