続編 第三話  <No.4>


既定のルートのない洋上を飛ぶ場合は各々のフライトに対して管制通信機関の ひとつである国際対空通信局 が位置通報を実施する時間を設定する方式が過去にはあった.それは,毎時10分 とか,毎時45分とかの時間が割り当てられる方式である.ある航空機に 10分という割り当てがなされた場合は,その航空機は出発後の毎時10分毎に 位置通報を行うのである.そして,次の時間の10分までの間が一時間あるので その,その間の30分毎,つまり毎時40分になると単にOPERATIONS NORMAL(平常運航中)というだけの簡略化された位置通報をおこなうのである.

これで,多分お気づきのように位置通報がなくて遭難救助を行う場合は,その 遭難機の捜索空域として30分の空域に絞り込めるのである. 今でもこの方式は世界の何処かの空域で使用されているかもしれないが もう一般的ではない.

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