第二話 <No.3>


さて,気象情報のなかで一番最初に気になるのが目的地空港の空港予報である.国内線など で一時間やそこらで到着する空港に飛行する場合は予報と同等に実況天気も重要な意味を もつが国際線の場合は実況より予報のほうが主な判断材料となる.国際線などの長時間の フライトは空港予報により フライトをキャンセルするといったことは通常おきない.

目的地空港周辺に台風でもあり,それが接近中ともなれば事情が多いにかわってくるが, 通常では予報で目的地空港の視程が例えば霧のために ビローミニマ(決められた最低条件 にも満たない状況)でもフライトのキャンセルは行われない. このような状況では必要燃料計算の際に代替空港を二つとって計算したり,または目的地空港 を経由して他の空港を仮想目的地として,さらにその仮想目的地に代替空港をとるなどして, 通常より多くの燃料を搭載して運航するのが通常の方法である.これらの方法は各航空会社の 運航規定により決められている.

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