第二話 <No.2>


それはともかく,勤務の初めに気象室をおとずれた運航管理者はその日の自分が担当するフライト の為の気象解析等を担当予報官から聞き,また共に検討し,ウエザーフォルダーをもらって来る. そのウエザーフォルダーは 300hPa, 250hPa, 200hPa の高層天気図と目的地空港とその周辺の 複数の代替空港の空港予報,時にはエンルート上に点在する代替空港の予報,それに全行程を  カバーした悪天候予想図から成り立っている.

このフォルダーはすべてクルーが乗務する際に機内に持っていくものなので,それら以外に 運航管理者の為に提供されるコピーがついてくる.それらの情報をもとにフライトプランをつ くるのだが,その前に必ず調べておかなければならないものがある.

それは,ノータムといわれる情報である.これは気象室の隣にあった航空局の航務課に掲示され ていて何処そこの空港の滑走路は現在工事中で使えないとか,どこそこの電波施設の周波数が 変更されているといった類の究めて重要な情報である.これらの情報は24時間ワッチされ更新 されている.ちなみに,NOTAM は NOtice To AirMen からきている.

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