
台風来襲時の運航例 〜その4〜
ここまでは航空会社で行われる台風対策の一例を話題にして、地上に降りている主として大型の飛行機と台風の風の関係を話した。もっと小型の、例えば一つまたは二つの発動機とプロペラを装着した数人しか乗れない、自家用やレジャー用の飛行機ではどうなるのだろうか。
筆者は残念ながら詳しいことを知らないが、その様な飛行機も飛んでいないときは普段から屋外に駐機させているようだ。台風に限らないが、強い風が吹いたといって直ちに格納庫(ハンガー)の中に避難させるわけでもなく、またそれほど空きのある格納庫があるわけではない。せいぜい駐機場の地面に固定したワイヤーの一方を機体に結び付けるくらいである。このため強風によって機体が逆立ちしたり、機体が仰向けになってワイヤーがねじれている写真を見た記憶がある。
いずれにしても、台風やそれに匹敵する強さの温帯低気圧は、航空機にとって上空においても地上においても影響が大きい。やはり航空においての特筆すべき気象現象として取り上げておく必要があるだろう。
(2001.12.06)(C)2001 KATOW-Kimio
←BACK 「風シアによる飛行機の動き」→