熱帯低気圧の誕生  〜その2〜
  こうして発生したじょう乱全てが熱帯低気圧になるわけではない。しかしその内の幾つかは熱帯低気圧になり、さらにその中の幾つかが発達して、激しい活動をする台風の段階にまで達する。
  つまり表面海水温が26℃以上の海域に、南北両半球からの気流の出会う熱帯収束帯が重なると、熱帯低気圧の発生場所として最適というわけである。
  近年になって良く指摘されるのが、台風の誕生場所の異常さである。日本の近海に海水面温度が26℃以上(時には28〜29℃)にも上昇する水域ができ、熱帯収束帯でもないその水域において、別の原因により大気の対流活動が活発になったとかで、台風の卵が発生する事態になったと言われる。なぜそのように環境の変化が生じ、また変化が持続するのか一時的なものかなどということは、学術的な解明の途中であるためか、今のところ余りよい解説はされていないようである。
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