天候が悪くて飛べない?  〜その1〜
 楽しい旅行の出発点になる飛行場まで、朝早くから電車やバスを使ってやって来た。自分の乗る便の手続きをするために、いそいそと受付カウンターに近づく。それにしてもずいぶん長い列だな。カウンターの上の運航スケジュールに目をやると、なんとそこには
 「到着飛行場の天候が悪いため、ただ今運航の調整をしております。場合によっては引き返すこともあります。」
 と掲示してある。これでは旅行の予定が狂ってしまう。今の飛行機は全天候型で、どんな天気でも飛べるようになっているのではなかったか。それにしても一体どんな天気で、こんなことになるのかな。なに、霧で見通しが悪いから降りられなんだって? 霧の中だって自動操縦装置を使えば離陸も着陸もできるのではなかったっけな。

 こんな経験をした人も多いのではなかろうか。でも本当に飛行機が飛ぶのを妨げる天気とはどんなものなのだろう。一回でもこんな事態に出会った人は、きっと特別な悪天候というものがあるのだろう、と考えるかも知れない。そこで、少しばかり天気現象と飛行機の運用方法の関係について話してみることにしよう。
(C)2001 KATOW-Kimio

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