横風シアの影響 〜その3〜
  やはり問題なのは、着陸進入中のように空間的にも時間的にも、ましてや心理的にも余裕がないときである。予測していない横風シアに突然出会って、偏流角の修正が間に合わないと滑走路の中心線に合わせることができなくなる。最悪の場合滑走路の幅の中にさえ入ることができなくなる。(最新の航空機には自動着陸装置が装備されていて、この様な場合にも、人力でやるよりも的確に対応してくれるように、プログラムされているものさえある。)
  通常では偏流角により上空の風の向きは承知しており、飛行場の風は地上からの連絡により知ることができ、途中に横風のシアが存在しているかどうかは判るはずである。
  別の章で紹介しているように、何の前触れもなく突然空から降ってくるような、しかも非常に局地的な原因によって起こる横風シアは、やはり特異な現象であり、これに対処することは非常に高度な技術を必要とする。
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