航空機の運動との関連  〜その1〜
  初期突風については、実体験の談話紹介で示したような、冷気と暖気の境目の所での風シアが、主として航空機の離陸・着陸時の運航に重要な注意項目になる。初期突風にはいくらかの厚みと広がりがあるので、その範囲での低空飛行をするときにも影響がある。
  暖気側から冷気に入る、すなわち外側から初期突風の内側に進入するときは、普通の場合初期突風の吹き出す中心に向かう形なので、境目を通った後で向かい風成分の増加に遭遇する。
  逆に冷気側から暖気側に行く、すなわち初期突風の内側から外に向かう場合には、二通り考えられる。一つは初期突風の吹き出しの中心から外向きに脱出する方向である。この場合は比較的大きい追い風が急に減少するので、やはり向かい風成分の増加に遭遇することになる。もう一つは吹き出しの中心に向かって行き上に抜ける場合である。この場合は向かい風成分が減少する傾向になる。
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