小さな実験−−現象を小型化して見てみる

  ちょっとした模擬実験によって、初期突風や下降奔流のミニュアチュアを見ることが出来る。実物は空気中の流れであるが、水を使って実験すればよい。フジタは空気を使った実験を行い、ビデオ映像にして発表している。
  少し暖かい水(湯)をあらかじめ容器、例えば水槽などに入れておく。観察し易さから透明なガラスやプラスチックの水槽がよい。中に入っているものよりも冷たい水(ただの水そのままでは見え難いから、墨汁や絵の具などを溶かして色を付けておくとよい)を注射器とかチューブ状のポリ容器に詰めておく。先端を湯の中に入れて水槽の底に向かって中の水を噴射してみる。その時に、噴射された色付きの水が底にぶつかるようにしなければ、良い実験にはならない。また噴射させる勢いや噴射の長さによって、結果が違ってくる。
  噴射の勢いを緩く長い間持続させることが出来ると、底にぶつかった水はゆっくりまわりに広がり、その様子は初期突風の状況を想像させる。
  一方、激しい勢いで短時間だけ噴射させることが出来れば、あたかもこれまでに話した下降奔流の有り様を再現させてくれるはずである。
(この話続く/2001.8.30
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